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電通 の新データ&テクノロジー部門チーフ、ジェネレーティブAIが作る未来やCookieレスの対応について語る - DIGIDAY[日本版]

ジェネレーティブAIはますます印象的かつ面白い存在になってきているが、このテクノロジーはそもそも、データがなければ何もできない。つまり、どんなAIの心臓部にもデータベースが不可欠ということだ。少なくとも、ある大手エージェンシーのテクノロジー部門トップはそう見ている。

機械を訓練し、タスクを実行および自動化、そして情報を統合させ、要求どおりのコンテンツを生成させるには、反復学習/訓練が欠かせない。

新設された電通のデータ&テクノロジー部門でトップを務めるシャーリ・ゼルサー氏は、データおよび分析の世界を熟知しており、電通のなかでは少々珍しい、テック部門の女性リーダーだ。「我々はいまや、ジェネレーティブAIのおかげで、あらゆるデータをほぼ瞬時に手に入れられる環境にいる」と同氏は話し、「その点がいま現在、我々と他社とのもっとも大きな違いだ。クライアントに対して、そうした類の情報へのアクセスを瞬時に提供できる」と意気込む。

2024年3月に移籍するまで、ゼルサー氏は電通のデータユニットであるマークル(Merkle)の分析&テクノロジーのグローバルヘッドを務め、さまざまな地域を股にかけて総勢5600人のスタッフを抱える部門を統括していた。現在は、電通アメリカスのCEOマイケル・コマシンスキ氏の直属として、データ&テクノロジー部門のグローバルプレジデントを務め、クライアントフェイシングテクノロジーにフォーカスする新チームを率いている(そのテクノロジーには、Dentsu Connect[電通コネクト]やMerkury[マーキュリー]といったデータプロダクト、同社の業務の主軸領域であるメディア、CXM、クリエイティブ関連のAIが含まれる)。

今回、ゼルサー氏はデータプラクティスがAIの行く末をどう変えるのか、サードパーティCookie非推奨化対策に同エージェンシーはどう臨むのか、そしてジェネレーティブAIの発展においてバイアスおよびプライバシーが最大の課題になる理由について語ってくれた。

◆ ◆ ◆

――新チームについて教えてほしい。

大まかに言うと、このチームは分析、インサイト、プロダクト、プラットフォームを扱うチームで構成されている。基本的に私のグループは、クリエイティブ、メディア、エクスペリエンス、CXMなど、電通で行うすべてのことに奉仕している。

――電通がAI競争において他社と異なる点は?

我々はデータに深く根差しており、何十年にもわたりデータとともに歩んできたという事実がある。だからこそ、我々はジェネレーティブAIの使用法に関して、ほかと異なる視点を得られている。ジェネレーティブAIは我々の知る多くの言語モデルにとって、そして多くのチャットボットにとって素晴らしいものであり、同じことはWebサイトエクスペリエンスの創造にとっても、クリエイティブやキャッチコピーにとっても言える。

――顧客サービスはどのように育んでいく?

ジェネレーティブAIというこの素晴らしいものをどのように採り入れ、リアルタイムでインサイトを創造し、そのインサイトを元に提案を創出し、そこからアクティベートできるオーディエンスをどうしたら創造できるのか? それこそが、2023年の1年間にわたる私のフォーカスだった。データとデータアクセス、そしてインサイトとオーディエンスを真に有効にし、そのためにAIの力を余すところなく活用するということだ。

――Cookie非推奨化にはどう対処していくのか?

我々は顧客に対し、各々のファーストパーティデータの重要性と、それを使って何ができるのかを理解させている。(中略)そして我々の顧客が準備を整え、我々が好む表現を使えば、未来に備える状態になれると感じる。

我々のプロダクト『Merkle GenCX』は、顧客の環境内に構築する。そのうえで、顧客のデータをすべて取り込んで活用する。ファーストパーティデータも、サードパーティデータも、彼らが持ち込みたい外部データも採り入れる。そうすることで、我々の顧客はそこからの洞察を生成し、そうしたインサイトに基づいた提案を得られるようになる。それもきわめて迅速にだ。これは以前にはできなかったことといえる。

また、AIは時代の動きを一変させる存在であり続けているが、本来、我々はAIを随分前から使ってきた。ただいずれにせよ、2023年にジェネレーティブAIが登場したことで、顧客の考え方が大きく変化、あるいは進化したのは間違いない。

――新進テクノロジー全般に対する疑念や懸念は?

考えるべきことは多々ある。プライバシーとセキュリティに関するさまざまな意見や、正しいデータとAPIからの正しい反応の入手を確実にするという点についても検討すべきことは数多い。ジェネレーティブAIに限って言えば、必ずしも創り出したくないものを生成してしまいかねない、という点に多大な問題がある。

では、どうやってガードレールを創造するのか? 我々が創造するものを自ら常に監視できる状態をどうしたら確保できるのか? AI内には多くのバイアス(偏見)が存在する。AIは基本的にこの世界から学ぶものだ。そしてあいにく、この世界はバイアスに満ちている。我々は長い時間をかけてその点の解明に努め、我々の生成するモデルがその点を考慮に入れられるよう尽力している。

[原文:Dentsu’s incoming data, tech chief discusses how generative AI could shape the future

Antoinette Siu(翻訳:SI Japan、編集:島田涼平)

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