自宅でドローン作る女性、倍増する女性兵士戦争で変わる性別役割：朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル

　ロシアによる軍事侵攻が3年目に入り、国連などによると、ウクライナの人口の4分の1が国内外への避難を余儀なくされています。戦時動員のために18～59歳の男性の出国が原則禁止されており、避難者の大半を女性や子どもが占めます。この戦争は、彼女たちにどのような影響を与えたのでしょうか。同国のNGO「ジェンダープログラム研究所」の研究員で社会学者の、ハンナ・ハリセンコさん（39）に聞きました。

　――ウクライナの女性は今、どのような環境に置かれているのでしょうか。

　（ロシア軍が支配下に置く）南東部マリウポリや東部ドネツク州バフムートなど、多くの街が破壊され、女性や子どもが、国内外に避難しています。

　世界では戦闘が続き、女性も兵士となっています。暴力や抑圧に苦しむ人も絶えません。戦争が人々に及ぼす影響とは。戦争とジェンダーについて考える研究者や平和活動に尽力する識者らに聞きます。

　避難民らは、新しい環境に順応しなければなりません。子育てをしながら、新しい言語を覚え、新しい仕事を始める。女性の肩に、あらゆる負担がのしかかっています。

　避難せずに街に残った女性も、重荷を抱えています。夫が戦場へ行った家族は、これまで夫婦でやってきた家事を、すべて妻が担うことになります。介護や子育てもです。

　――それでは、女性が家事や子育てをするという昔ながらの性別役割が助長されるのではないでしょうか。