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デザインは個人の自由、値段は100万~150万円…1枚の帯状からなる「化粧まわし」 - 読売新聞オンライン

 [New門]は、旬のニュースを記者が解き明かすコーナーです。今回のテーマは「化粧まわし」。

 伝統を紡ぐ国技・大相撲は、13日から1年納めの九州場所が開かれている。様式美を象徴するのが、堂々たる体格の力士が土俵入りで身につける化粧まわし。個性豊かな絵柄が土俵を彩り、これから始まる勝負への期待を高める。歴史を探ると、江戸時代から続く力士の役割も見えてくる。

 化粧まわしをつけて土俵入りすることが許されるのは、力士として一人前とみなされる十両以上の「関取」だけ。相撲を取る際につける「締め込み」とは異なり、華やかな刺しゅうが施されたエプロン状の前垂れが観客の目を楽しませる。

 「紫色の房を使えるのは大関以上」など決まりはあるが、どんなデザインにするかは個人の自由に任される。博多織や西陣織が用いられ、腹に巻く帯と前垂れは1枚の帯状。長さは約7メートル、重さは平均6~8キロもある。横綱に昇進すると太刀持ち、露払い用も含めた3本1組の「三つぞろい」が必要となる。

 化粧まわしの起源は江戸時代に遡る。各藩の諸大名が囲い込んでいた「お抱え力士」が、江戸や各地で開かれる勧進相撲で力を競い合っていた。当時のまわしには取組用と土俵入り用の区別がなく、腹の前に余った布を垂らし、そこに刺しゅうを施すことがはやるようになった。流行の先駆けになったのが紀州藩(和歌山)。他の藩も模倣し、豪華さを争うようになった。

 両国国技館に併設されている相撲博物館学芸員の土屋喜敬さんによると、「昔は相撲には戦闘訓練の意味合いもあったため、各藩が自分たちの力を誇示する目的があった。化粧まわしもその中で豪華になった」という。安永年間(1772~81年)頃には、前垂れが足首近くまで伸びた現在に近い形に。取組中に手が絡むなどして邪魔になったため、相撲を取る際のまわしとは分離され、化粧まわしは「土俵入り専用まわし」として現代まで続くようになった。

 現在の化粧まわしは、「タニマチ」と呼ばれる後援者やスポンサー、出身自治体、母校などから贈られることが多い。百貨店の呉服部や織物業者を通じて注文し、完成まで約1か月。気になる値段は一般的なデザインのもので100万~150万円程度。素材にこだわり、刺しゅうを豪華にすれば価格は青天井だ。

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November 17, 2022 at 03:00AM
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