羽のない原始的な昆虫は、羽のある大多数の昆虫に比べ消化管を作るのに時間がかかることが福島大学の研究チームの分析でわかりました。
研究チームは消化管を素早く作る能力を獲得したことが現在の昆虫の繁栄に寄与したのではないかとしています。
福島大学の武藤将道客員研究員のチームは、「マダラシミ」と呼ばれる体長1センチほどの羽のない原始的な昆虫の消化管が作られるようすを電子顕微鏡を使って詳しく観察しました。
その結果、ヒトの胃の部分にあたる「中腸」と呼ばれる消化管が、「卵黄細胞」と呼ばれる部分からのみ作られることを突き止めました。
一方で、研究チームによりますと、シミより進化したトンボやチョウなどの羽を持つ昆虫の消化管は複数の部分から効率よく作られることがわかっています。
また、消化管が作られるのが遅いシミの仲間が生まれて1週間ほどエサを食べられないのに対し、トンボやチョウなどは生まれてすぐ食べることができ、成長の早さに大きな違いがあるということです。
こうしたことから研究チームは、羽のある昆虫が効率よく消化管を作る仕組みを獲得したことで、素早く成長して世代交代が促され現在の繁栄につながったのではないかとしています。
武藤研究員は「羽を持つ昆虫の進化と繁栄を理解する上で、大きなヒントを与えることができた。身近な昆虫のまだ知られていない部分を今後も研究していきたい」と話しています。
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