賃貸物件の中には「即入居可」と表記された物件があります。この「即入居可」という物件について、「本当にすぐに住むことができるのか？ 具体的にはいつから住めるのか？」と、気になっている人は多いでしょう。
今回は、「即入居可」の意味やメリット、注意点などについて詳しく解説しています。この記事を読めば、「即入居可」物件に関する疑問を解決できますので、ぜひ参考にしてくださいね。
「即入居可」の意味とは
「即入居可」とは、基本的には室内のクリーニングなどが済んでいる状態で、契約さえ終わればいつでも入居できる物件という意味です。内見したその日から入居できるわけではないので、注意が必要です。
即入居可物件では実際に入居するまでに、以下の理由から数日～1、２週間ほどかかるのが一般的です。
契約するための審査が必要
契約をするための審査には、最短でも3日程度かかります。
ただし、即入居可ではない退去待ちの物件と比べると、かなり早く入居できます。即入居可以外の物件では、審査が終わったとしても前の入居者が退去するまで待つ必要がありますが、即入居可物件では待つ必要がありません。
ライフラインの手続きをする必要がある
審査に通った後、入居前に電気やガス、水道などのライフラインの手続きを済ませておく必要があります。また、インターネットを使用する人は、インターネットの開設工事なども済ませておく必要があります。特にガスの開栓やネット環境の工事には立ち会いが必要なので、入居日とスケジュールを合わせるには1～2週間ほどかかってしまう場合もあります。
即入居可物件の3つのメリット
それでは即入居可物件の魅力はどこにあるのでしょうか。ここでは、即入居可物件における3つのメリットについて解説していきますので、参考にしてみてください。
すぐに内見できる
即入居可物件には現在住んでいる人がいないため、すぐに内見することが可能です。
一方で退去待ちの物件は、まだ住んでいる人がいるのですぐに内見ができません。そのため、退去まで待つか、内見をせずに契約することになる可能性があります。
また、退去後すぐに内見をする場合は部屋のクリーニングが終わっていないことも珍しくありません。しかし、即入居可物件であれば、基本的にはクリーニングが終わったきれいな状態で内見できます。
入居までに時間がかからない
即入居可物件は、審査に通り、契約を済ませれば入居できます。前の住人の退去を待つことも、クリーニングの完了を待つ必要もありません。
最短でも数日～1週間程度はかかってしまいますが、通常の物件に比べて入居までの期間が短いことは即入居可物件の最大のメリットといえるでしょう。
時期によっては、安く入居できる可能性がある
即入居可物件を閑散期に契約する場合、安く入居できる可能性があります。大家さんとしては、できるかぎり空室を避けたいと考えるのは当然であるため、閑散期であれば家賃を下げたり、値下げ交渉に応じてもらえたりすることも珍しくありません。
ただし、1月～3月の引越しシーズンは、入居者が多いため、家賃が下がる可能性は低いでしょう。
即入居可物件の2つの注意点
即入居可物件は、良いところばかりとは限りません。なぜなら長い間入居者が見つからず、空室が続いているために「即入居可」としている可能性もあるからです。そのため、契約前に以下の2点に注意してください。
住みづらい物件の可能性がある
間取りや日当たりが悪かったり、近所の住人の生活音が眠れないほど騒がしかったりするなどの理由で長期間空室だった可能性もあります。契約した後に後悔しないためにも、内見時に気になったことはすべて質問しておきましょう。内見時に確認しておくべきポイントをいくつか挙げておきます。
【内見時に確認しておくポイント】
- 間取り
- 日当たり
- 壁の厚さ
- 近隣住人
- 周辺環境
上記のポイントを内見時にしっかり質問しておくと、入居後のトラブルを未然に防げるでしょう。
カビが発生している可能性がある
長期間空室だった場合、手入れがされておらずカビが発生している可能性があります。内見時に異臭がしないかよく確認しておきましょう。特に排水口のカビは気付きにくいため、必ずチェックしてください。
また、カビが発生していた場合、入居までに改善してもらえないか大家さんに聞いておくことも重要です。入居後に気付いた場合は、自費で対応することになるかもしれません。
即入居可物件にスムーズに入居するためのポイント
即入居可物件にスムーズに入居するために、以下のポイントをしっかり押さえておきましょう。
不動産会社に入居を急いでいることを伝える
不動産会社に、入居を急ぎたい旨を伝えてみましょう。急いでいることが分かってもらえれば、他の入居者よりも契約を優先してもらえる可能性があります。
基本的に不動産会社は複数の顧客を抱えているため、優先的に対応してもらえるようにしっかりと気持ちを伝えましょう。
必要書類・初期費用を用意しておく
入居の手続きをスムーズに行うために、必要な書類や初期費用は事前に用意しておきましょう。
初期費用は家賃の5～6ヶ月分が相場となっているため、余裕を持って6.5ヶ月分ほど準備しておくと安心です。入居審査と賃貸借契約に必要な書類は種類が多いため、以下の一覧でしっかり確認して不備がないようにしてください。
【入居審査に必要な書類】
- 身分証明書（免許証、保険証、パスポートなど）
- 収入証明書
- 住民票（同居人がいる場合は全員分）
- 印鑑証明書
- 通帳のコピー（預貯金審査の場合）
- 勤務先の正式名称、住所、電話番号
- 連帯保証人の身分証
- 連帯保証人の収入証明書
- 連帯保証人の電話番号、生年月日
- 連帯保証人の勤務先の名前、住所、電話番号
- 連帯保証人の部署名、役職、勤続年数
【賃貸借契約に必要な書類】
- 住民票の写し
- 身分証明書
- 印鑑（インキ浸透印は不可）
- 収入証明書
- 実印と印鑑登録証明書
- 届出印と銀行口座情報
- 登記簿謄本（法人契約の場合）
- 採用内定通知書（内定者、転職者の場合）
そのほか比較的短期間で入居できる物件を紹介
即入居可物件のほかに、マンスリーマンションやシェアハウスも、短期間で入居できます。ここではそれぞれの特徴をご紹介します。
マンスリーマンション
マンスリーマンションは通常の賃貸物件に比べて審査が厳しくありません。また、電気・水道・ガスといったライフラインが最初からつながっているうえ、家具・家電付きの物件が多く、契約すればすぐに生活をはじめられるので人気です。
マンスリーマンションについて、より詳しい情報を知りたいという方は「LIFULL HOME’S」のマンスリーマンション特集や、LIFULL HOME’S マンスリーをご覧ください。
シェアハウス
シェアハウスもマンスリーマンションと同様で、通常の賃貸物件に比べて審査が厳しくありません。また、ライフラインがはじめからつながっており、家具・家電もそろっているため、入居しやすいのも特徴です。通常の賃貸物件と比べると、初期費用も安い点は大きな魅力の一つといえるでしょう。
まとめ
回は「即入居可」の意味について詳しく解説しました。即入居可物件は、その名前から勘違いしてしまう人も多いですが、内見したその日から生活できるわけではなく、賃貸借契約を結んでから数日～1週間程度で住みはじめられる物件のことを指します。即入居可物件に少しでも早く入居したい場合は、スムーズに入居できるよう、初期費用や必要書類の準備を事前にすすめておきましょう。
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November 26, 2020 at 10:00PM
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