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建設業界のサラリーマンたちが「マジンガーZの格納庫」を作るまで(現代ビジネス) - Yahoo!ニュース

 「前田建設ファンタジー営業部」――ダム、トンネル、発電所などに携わる総合建設会社、前田建設工業株式会社(東京都千代田区)のなかに実在する組織である。その活動内容は、アニメやゲームの世界に存在する、空想上の巨大建造物の建設を「本当に受注し、技術の粋を集約し実現するとしたらどうなるか?」……つまり「ファンタジーの世界を現実に再現する」ために、工期・工費を含め正確に検証する、というものだ。

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 ことの始まりは、とある会議室。バブル崩壊を経て国からの新規発注がなくなり、経費削減にあえぐ民間企業からの発注にも苦労し、建設業界は先行き不安を抱えていた。そんなある日、前田建設工業株式会社の一室で、上司がこう言い放つ。

 「うちの技術で、マジンガーの格納庫を作ろう!」

 かくして、それまで何気なく仕事をしてきた社員たちが、上司のムチャぶりに巻き込まれ「マジンガーZの地下格納庫」の建設に挑むことになる。ただし、あくまで“検証”である。そう、これは心の中に建設するという、日本の技術の底力を駆使したとんでもなく無謀なプロジェクトだった……。前田建設ファンタジー営業部の社員たちと、彼らを支えた技術者たちが、実際に試行錯誤を繰り返しながら、やってることに意味があるのか? と問うことすら忘れ、夢中になって取り組んでいく――。

 この活動は、2003年2月よりWEB連載として配信され、多くの読者を獲得。働く者たちの夢と誇りの詰まったエンターテインメントとして支持され、書籍化、舞台化を経て、このほど実写映画化を果たした。タイトルは同じく『前田建設ファンタジー部』(1月31日全国ロードショー)。映画化にあたって、実際にプロジェクトを牽引した前田建設工業株式会社の岩坂照之さんが当時を振り返る。

ひっそりと開設された新コーナーだった

 2003年2月、前田建設工業のホームページの端にひっそりと開設された新コーナーが「ファンタジー営業部」でした。建設業に興味のない方にその仕事の中身を伝えファンになっていただきたいという想いを胸に、異業種企業との共創により空想上の構造物を実現していく様子を公開していくものです。

 今回、映画にしていただいた『前田建設ファンタジー営業部』は、我々がこのホームページを制作し人気を得るまでの悪戦苦闘が描かれるコメディですが、実はその裏で、我々が最も大事にしている「モチベーションづくり」がしっかりと息づいている作品になっています。

 お仕事ムービーの魅力は、数々の困難とその解決の物語にありますが、それは工事現場の中にも必ず存在します。困難な自然に向き合う技術者の奮闘を描く建設映画も多数存在します。

 しかし「ファンタジー営業部」の企画を考えていた2002年当時、一般のみなさまにおける建設業やゼネコンのイメージが予想以上に悪い可能性がありました。とすれば建設業をヒーロー然とする劇的な情報発信はマイナスに働くかもしれない。ちょうどその頃、警察の実態に近い演出のTVドラマ『踊る大捜査線』が人気を博した後でもあり、結局は等身大の我々の悩み(課題)、思考(解決方法の構築)、行動(実践)を見ていただき、笑いながら我々建設業への信頼を増していただける広報活動にしたいという方針が決まります。

 なかなか浮かばなかった具体策は、本田技研さんの二足歩行ロボット「P3」の見学、および江崎グリコさんの大人向け商品「タイムスリップグリコ」のヒットにヒントを得て、前田建設と異業種企業が一緒になり、空想世界の特徴ある意匠と機能を持つ基地や格納庫の実現について工費や工期まで含め本気で検討するという企画に結実しました。

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January 31, 2020 at 08:01AM
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