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1⼈前から気軽に作る!うま味たっぷり、美⾷の地「バスク」風あさりごはん - メシ通 - メシ通

こんにちは! 料理・食文化研究家の庭乃桃です。春は貝類がおいしくなる季節。中でもあさりはいろいろな料理に使える万能選手ですよね。

今回は、そんなあさりを洋風に調理してみます。スペインはバスク地方の名物料理「アロス・コン・アルメハス」に挑戦です。

スペイン語で「アロス」は「お米」、「アルメハス」は「あさり」のこと。つまり「あさりごはん」という意味。日本でも、お醤油味のあさりごはんなどおなじみですが、それとはちょっと違う、にんにくと塩、こしょうの味付けで、あさりのおいしさを存分に活かしたうま味たっぷりの一品です!

小さめのフライパン(直径21cm程度)とふた(なければアルミホイルで代用)、炒め用のヘラがあればOK

海の幸と山の幸に恵まれた、美食の地として知られるバスク地方。歴史的にスペインとフランス、両国との関わりが深く、さまざまな食文化が混在する場所として世界中のグルメからも注目を浴びています。

そんなバスク地方の「アロス・コン・アルメハス」は、パエリアにも少し似ていますが、現地では独特の土鍋(カスエラ)で作るのが大きな特徴です。ただ、小さめの鍋やフライパンを使って1人前から手軽に再現できるので、今回はフライパンで挑戦します。

あさりのだしが染み込んだうま味たっぷりのお米。プリプリのあさり。それを引き立てるシンプルな味付けがおいしい! 調理も簡単、おいしく作るコツはしっかり押さえながら解説していきます。

フライパンひとつで手軽に調理してみましょう!

材料(1人前)

  • あさり……150g
  • 米(無洗米でも可)……1/2合(約80g)
  • 玉ねぎ……1/8個(25g)
  • ピーマン……1個(20g)
  • にんにく……1/2かけ(5g)
  • パセリ……適量
  • オリーブオイル……大さじ1
  • 白ワイン(なければ酒)……大さじ1
  • 水……200~250ml
  • 塩、こしょう……各少々

あさりの砂抜き

写真の量で、水400ml+塩小さじ2(分量外)

メインのあさりは、砂抜き済みのものでなければまず砂抜きをします。

やり方は簡単。ざるとボウル、またはすのこ付きのバットを重ね、そこに洗う前のあさりをできるだけ重ならないように入れて海水程度の塩水に浸すだけ。200mlの水に小さじ1程度の塩を溶かすとその濃度になります。あさりが塩水から少し顔を出すくらいの量で浸しましょう。

あさりが呼吸できるように、アルミホイルはふんわりとかぶせます

その後は、アルミホイルをふんわりかぶせて室温に30分~1時間程度置きます。

暗くして室温に置き、砂の中にいる時と同じような環境を作ってあげることで、あさりが砂を吐きやすくなります。ざるやすのこを使えば、吐き出した砂をあさりが再び吸わないのでおすすめです。

時間が来たら、あさり同士を優しくこすり合わせて貝殻に付いた汚れを流水で洗い落とします(砂抜き済みのあさりを使う場合もこのように洗っておきます)。できたらざるにあげて水を切っておきましょう。

野菜を切る

野菜を切ります。基本的に全て小さめに刻むだけです。

玉ねぎ、にんにくはみじん切りに、ピーマンもヘタや種を取ってみじん切りにします。パセリは仕上げの香り付けと彩りになるので、あればぜひ加えてみてください。

炒める→蒸し煮→火を止めて蒸らす

焦げやすいにんにくは、オリーブオイルと一緒に冷たい状態から火にかけます

フライパンを用意して、具材を炒めていきます。まずは、にんにくとオリーブオイルを入れて弱火にかけましょう。

にんにくの香りが立ったら、玉ねぎとピーマンを投入。中火にして炒めます。

全体にオリーブオイルが回り、玉ねぎとピーマンにつやが出たらあさりを入れて白ワインを振ります。

あさりの口が開きにくい場合は、ふたを押さえながらフライパンを揺すると開きやすくなります

あとはふたをして少し火を強め、時折フライパンを揺すりながら全てのあさりの口が開くまで加熱します。ワインのアルコールもここで飛ばします。

あさりの口が全て開きました! そうしたら、一度火を止めて……

あさりをいったん取り出しておくのがおいしく作るコツ!

あさりは火を通しすぎると身のプリプリ感がなくなってしまい、硬くなります。なので、火が通ったところで一度取り出し、あとでまた戻し入れるようにすると、身のおいしさもしっかりと楽しめます。

フライパンにはおいしいあさりの煮汁が残っています。今度はそこに米を入れて炒めていきましょう。

お米はあえてとがず、そのまま加えるのがポイント。その方がうま味たっぷりのあさりの煮汁をしっかり中まで吸ってくれるからです。

弱めの中火であさりの煮汁をしっかりなじませながら炒めます。米に透明感が出たら……

水を注いで軽く塩、こしょうをし、全体を混ぜます。煮立ったらふたをして弱火で10分程度、フライパンの底が焦げ付かないよう時折ヘラなどで全体を軽く混ぜながら蒸し煮にします。

この時注ぐ水の量は、200~250ml程度。フライパンやふた、お米の状態などにもよるので、始めに200mlほど入れてみて、焦げ付きそうならもう少し加えても構いません(無洗米を使う場合やアルミホイルをふたにして蒸し煮にする場合は、最初から250mlの水を加えます)。

そのまま10分ほどたつと、水分が少なくなりフライパンの底からチリチリと音がしてきます。それが、火を止めるタイミングを示すサインです。

火を止めて全体をかき混ぜ、先ほどのあさりを戻し入れます。火を止めたままふたをして、さらに約10分蒸らします。

さあ、炊きあがりました。最後のひと蒸らしによって味がよりなじみ、芯まで火が入ったお米はやわらかく、あさりもふっくら仕上がっています。

ふたを開けた瞬間に、あさりとにんにくのなんともおいしそうな香り……!

見た目も華やかで、ごちそう感たっぷり!

皿に盛って、刻んだパセリを散らします。今回のパセリは彩りになるだけでなく、ちゃんとあさりごはんの味わいの一部にもなる食材。たっぷりと散らしましょう。

早速、いただいてみます。

あさりのだしを吸ってふっくらと炊けた米に、プリプリのあさり、玉ねぎやピーマンなど野菜の甘み。時折感じるフレッシュな味わいは、仕上げに加えたパセリです。彩りだけでなく香りや食感がちょうど良いアクセントになります。

まとめ

今回は、旬のあさりを「バスク」風にいただくごはんメニューを紹介しました。濃厚なあさりのうま味を活かしつつ、にんにくと塩、こしょうのシンプルな味付けは、不思議と日本人にもなじみ深い極上の味わいです。

あさりの砂抜きさえ済めば、フライパンひとつであっという間に作れるので、アウトドアなどにもぴったり。簡単ですが、見た目も華やかでごちそう感があり、おもてなしなどにもおすすめです。最近は砂抜き済みのあさりも多く売られているので、思っているよりずっと気軽に挑戦できますよ!

書いた人:庭乃桃

niwanomomo

料理・食文化研究家、女子栄養大学 食生活指導士。「おいしい」を取り巻くさまざまな食卓の風景に目を向けながら、企業向けレシピの開発や、執筆、講演など多方面で活動中。著書『おいしく世界史』(柏書房、2017年)。

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