プロボクシングWBC世界スーパーフェザー級3位力石政法(30)がLUSH緑ジムから大橋ジムに移籍すると2日、発表された。同日、横浜市内の大橋ジムで、大橋秀行会長(59)とともに移籍会見に臨み「世界戦することも難しい階級なので、チャンスも1回しかないと思っている。自分の中で世界王者になるためには大橋ジムに移籍することが最良の選択」と自らに強い意向で移籍した経緯を明かした。

ジム移籍会見に同席した大橋会長は「この階級は1度しかチャンスがないと(力石が)言っていましたが、僕は2度でも3度でもチャンスをつくるつもり。1回だけではないから。その覚悟でやりたい」と力石の世界王座奪取へ、全面サポートを確約。移籍の交渉を進める中で、力石の意気込みが伝わったとし「悔いなくやりたいということで本人もまじめに一生懸命、ボクシンングに打ち込んでいるのを知っているので、サポートしていきたいと思った」と強調した。

さらに力石のボクシングスタイルも気に入っているとし「(力石は)格段に強くなっており、伸びている選手。左ストレートがもともと強く、デビューしてから強気のマッチメークしていた。この間、イタリアの試合でもハート、気持ちの強さがあって、僕はそういう選手が好き。本当にイタリアの試合は魂を揺さぶられた」とうなずいた。選手兼トレーナーの元日本スーパーフェザー級王者岡田誠一(42)が力石の指導を担当する。

また、松尾会長と大橋会長の話し合いで、オフや試合が決まっていない時期に力石は自宅のある名古屋に滞在。LUSH緑ジムに出げいこし、試合決定した段階で大橋ジムで本格的なトレーニングに入るという練習環境が整った。移籍初戦は10月を予定しており、8月から大橋ジムでスパーリング中心の練習メニューに入る見通しだ。【藤中栄二】